小松菜食害の真犯人を発見!その正体は?🐛🚨
6月中旬、BostonのFarmでは野菜たちがどんどん成長しています🌱
毎週土曜日のお楽しみである無農薬Farm通い。
今週も家族で畑へ向かいました😊
今回の目的はもちろん、小松菜食害の犯人の調査です🥬🔎
先週、小松菜の葉に空いた穴の犯人を探していた私たち。
候補として考えていたのは、
・ヨトウムシらしき幼虫🐛
・オカモノアラガイ🐌
でした。
小松菜畑のすぐ横の雑草に大量にいたオカモノアラガイについては、
夜間に小松菜を食べに来ている可能性を考え、
先週のうちに小松菜の畝周辺にあった雑草は除いておきました🌱
効果は如何に。
今週の小松菜。被害は減ったように見えたけれど……🔎🥬
畑に到着して、まず小松菜を確認しました。
Farmの仲間には「先週より被害は減ったかも」と言われましたが、
よく観察してみると…

先週と同じく葉脈の間をかじった穴が、明らかに増えています。
小松菜自体の成長スピードが速く、葉がどんどん大きくなり増えていることで減った様に見えたのでしょう🌱
やはり、誰かが小松菜を食べています。
先週対策をとったオカモノアラガイは、関係ないか、対策しきれていないということでしょうか🐌
今回も犯人探しを開始します。
本当にヨトウムシ?…あの小さなイモムシの正体は?🐛🔍
やはり犯人はイモムシなのか。
そう考えながら、先週2匹だけ捕まえた幼虫を思い出しました。
大きさは約10mm。
見た目はヨトウムシの1-2齢幼虫にも似ていますが、気になることがありました。
それは、逃げ方です。
捕まえようとすると、白い糸を出して、クモのようにぶら下がりながらその場から緊急脱出します😳
そして、体をくねらせ、ばたつかせながらすごいスピードで逃げていきます。
「ヨトウムシって、こんな動きをするかな?」という違和感が少しありました。
また、ヨトウムシは大量の卵を産み付け(卵塊)、生まれたばかりの小さな幼虫は集団で葉を食害します。
しかし探せど探せど、集団の卵や幼虫、集団の幼虫が食害したような葉が見つかりません。
あの10mmほどのイモムシは、一体誰なのか。 など考えながら犯人探しを続けました🔎✨
ついに現行犯逮捕🐛🚨✨
小松菜の葉の表、裏、茎の周りをくまなく探していると……。
いました。
まさに今、葉っぱを食べているところです🥬🐛

葉脈の間に2-3mm程度の小さな穴を開けています。
なんとハムシかと思っていた小さな穴も、このイモムシによるものだったということです。
そしてやはり、捕まえようとすると白い糸を出して猛スピードで逃げていきます。
「前回みたのと同じ子だ……!」
思わず興奮しました😊
さらに探したところ、2時間ほどの調査で約20匹!発見しました🐛🐛🐛
いずれも5-10mmのサイズで、葉脈の間に穴を開けるようにかじっており、姿形、逃げ方も同じです。
小松菜被害の主犯で間違いありません。
真犯人…コナガ🐛✨
今回は近接写真を撮れたことで特徴がよくわかりました。
体表に細かい黒い毛がはえており、いかにも蛾の仲間といった感じです。

体の形や大きさ、行動の特徴から調べてみると
この幼虫はコナガの幼虫であることが分かりました。
コナガはアブラナ科が大好きな、幼虫も成虫も10mm以下という、小さな蛾のなかまです。
・10mm以下の両端が尖った紡錘形の小さな緑の幼虫
・捕まえると糸を出してぶら下がって逃げる
・または体をくねらせて暴れるように俊敏に逃げる
・アブラナ科がすきでキク科が嫌い(小松菜を食害しているが、隣の春菊は全く食害されていない)
これらの特徴が一致し、コナガの幼虫と判断しました。
葉の裏に小さな繭を発見✨
小松菜の葉の裏に、小さな繭のようなものを見つけました。

おそらくコナガの繭です。
この中で成長し、近いうちに成虫になるのでしょう。
コナガは、
卵は2日で孵化、2週間程度で幼虫から繭となり、4日で羽化し、成虫は5日間という
生活史が約3-4週間というサイクルの早いムシで、成虫は100-200個もの卵を生みます。
一度Farmで発生すると抑制が困難とも書かれているため、
おそらく、たまたまですが(Farmのリーダーに確認しましたが本当に偶然)、
春菊と小松菜を同じ畝で育てていたことで、この程度の食害で済んでいたのでしょう。
卵はバラバラに産み付けられる上、0.5mm、淡黄色と見つけにくいものです。
今回、卵も見つけようとしましたが見つけられませんでした。
幼虫も5mm以上の大きなものしか見つけられていません。
サイクルのタイミングの問題かもしれませんが、小さすぎて見つけられていない可能性が高いと思われました。
モンシロチョウの青虫も🐛…ハサミムシも????
ただし今回見つけたのは、コナガの幼虫だけではありません。
モンシロチョウの卵も7個ほど見つかりました🥚

そしてモンシロチョウの青虫も2匹発見しました。

モンシロチョウのアオムシはパッと見はコナガの幼虫と似ていますが、
よく見ると形が違い、捕まえようとしても白い糸を出しません。
今回はコナガの幼虫の方が圧倒的に多く見つかり、主犯はコナガと考えられました。
モンシロチョウのアオムシも、小松菜を食べますがコナガよりももっと大きく成長します。
今回見つかったアオムシは10mm以下のものばかり。
卵も産み付けられている割に幼虫が見当たりません。
やはり、畑にいるハサミムシやクモなどに、卵や小さなアオムシ、イモムシは
捕食されているのだろうと考えられました🐞
なんせ、小松菜の畝には大量のハサミムシが観察できました。

こんな感じで葉と葉の間の涼しい場所に大量に群れて隠れています。
(今回はちゃんと写真を撮りました!)
ハサミムシは雑食性で花・花粉や腐食した植物、ムシの卵、幼虫、小さな虫、
弱ったものであれば自分と同じくらいのムシでも食べます。
私はハサミムシは雑食性ながら動物蛋白を好む捕食性の強いムシで、
健康な葉を食べるイメージはありませんでした。
が、しかし、
調べてみると小松菜を含めキャベツなどの野菜の健康な葉も食べ、
Farmの益虫となる一方で害虫となりうる事がわかりました😱。
そして更に調べてみると、日本のハサミムシは捕食性が強いのに対し、
北米に多いヨーロッパハサミムシは捕食性もあるものの、植物食性も強く、
Farmでヨトウムシ様の野菜の食害の原因になることもわかりました😱😱😱。
しかし、今回Farmでみたハサミムシは、赤褐色で成体に翅があり、植物食性の強い
ヨーロッパハサミムシForficula auricularia (Farmの害虫!)というより、
暗褐色で成体も翅がなく、肢にまだら模様があり、捕食性の強い
リングレッグド・ハサミムシEuborellia annulipes (Farmの益虫!)にみえました。
ただし、北米の菜園ではヨーロッパハサミムシのほうが多いとの情報や、
幼体だと、この二種の見分けは困難との情報もあります。
ハサミムシはまさに今、成体に成長しつつある時期です。
リングレッグド・ハサミムシであることを祈りつつ、観察を続けたいと思います。
犯人はコナガとモンシロチョウ🕵️♂️🌱
今回の観察から、小松菜を食べていた主犯は、
コナガの幼虫と考えました。
そして少数ながら、モンシロチョウの幼虫も葉を食べていた犯人でした。
ハサミムシはもう少し観察してみます。
前回被疑者に挙げたオカモノアラガイは冤罪でした。すみません😊
小松菜食害の対策🌿🐞
サイクルが早く卵を大量に産み付けるコナガの被害がこれだけで済んでいるのは
すでに述べているように、
・コナガか嫌うキク科植物である春菊と(たまたま)混植している
・沢山いるハサミムシ、クモが捕食してくれている🕷️
・ボストンが涼しくてサイクルがやや長めになっている
が影響していると考えられました🌿
もちろん我々も今回沢山、幼虫、卵、繭を退治しました (笑)
そしてもちろんオーガニックファームなので農薬は使いません。
今後追加の対策としては、成虫がコナガの場合夜間に、モンシロチョウの場合日中に
卵を産み付けないようにするための目の細かい防虫ネットですが、
一つ一つの畑のパーツが狭いこと、管理がしにくくなること、
すでに小松菜にムシがついてしまっていること、などもあり、難しそうです。
今後も手作業による除去が中心となると思わますので、毎週頑張りたいと思います。
(ついでにコナガの幼虫を徒手的に対策する場合、
つまんで取るのは暴れて逃げられやすいためおすすめしません。
コップに洗剤を入れて、葉の下に待機させ、ぽとぽとコップに落とすのがおすすめです。)
また、今後キャベツや2期目の小松菜を植えていくにあたり、
・キク科との混植、アブラナ科を連続させない
・ハサミムシ・クモたちが移動できるようできるようにする日当たりと配置
をFarmリーダーと相談しました。
今週出会ったFarmの仲間たち🐞✨
今回は小松菜以外の場所でも、たくさんの生き物に出会いました。
📷カミキリムシの仲間
(Spotted longhorn beetle)

北米に住む小さなカミキリムシの仲間です。
個体差があるものの1cm未満で、この子も7mm程度でした。
カミキリなのでもちろん木を食害します。
Farmの植物を害することはないので、木から落ちてきたか休憩中だったのでしょう。
📷カワゲラの仲間?

良い写真は撮れませんでした。形や翅のしまい方、2本の尾からカワゲラの仲間かと思われます。
近くに小川があるのでいてもおかしくありませんが、小松菜畑で何匹か見かけました。
何しているのでしょう・・?
📷ホタルの仲間?

体格や色からホタルの仲間でしょうか。やたら触覚が立派に見えますが。
発光器を確認すればよかった。
📷モリゴキブリ

今回もたくさんの小さな命と出会えました🌱🐞
ボストンはこれからさらに暑くなり、虫も増えてくることでしょう。
来週、小松菜や他の野菜、虫たちがどんな変化を見せてくれるのか。
また新しい発見を探しに行きたいと思います😊🌱🐛
